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国立新美術館
国立新美術館
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2


「辰野登恵子&柴田敏雄」国立新美術館
「辰野登恵子&柴田敏雄」国立新美術館

Given Forms


辰野登恵子は、現代日本を代表する抽象画家として、高い評価を受けている。その展開は、方眼紙をシルクスクリーン製版し、部分的に塗り消しては重ね刷りしていく、70年代のモノタイプ作品から、、ストロークによるイメージの生成を定着した画面を経て、1990年代以降の鮮やかな色彩と物理的な存在感に満ちた形象を特徴とする絵画へと展開している。一方、柴田敏雄は、留学先のベルギーにおいて1970年代半ば頃から写真による制作を開始し、山野に見出される大規模な土木事業を重厚なモノクローム写真に定着した 「日本典型」 連作などによって国際的に高い評価を受けた。人工物と自然が共存する景観を切り取り、強固な造形性を実現する作品は、近年ではカラー写真に媒体を写すことにより、新たな魅力を獲得している。この展覧会は、絵画と写真という異なったジャンルにおいて活動する二人の作品を対比しつつ、イメージと作品の生成のメカニズムを探ろうとするものである。
美術史上において、最初の純粋抽象画が現れたのは、1910-13年頃とされているから、いわゆる抽象絵画はおよそ100年ほどの歴史を持つことになる。草創期のカンディンスキー、モンドリアン、ドローネーらの試みに始まり、構成主義、幾何学的抽象、オートマティスム、抽象表現主義、アンフォルメル、バイオモーフィックな抽象、ジェスチュアルな抽象、オップ・アート、ミニマリズム、等々、この間の抽象絵画、抽象芸術の展開は、さまざまな動向を生んできた。…(南 雄介)

会期: 2012 8/8(水)〜10/22(月) 展覧会は終了しました。
休館日:毎週火曜日
開館時間:10:00から18:00まで
※金曜日は20:00まで。入場は閉館30分前まで
会場:国立新美術館 企画展示室2E


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「与えられた形象 ―辰野登恵子/柴田敏雄」国立新美術館プレス内覧会
「与えられた形象」 辰野登恵子/柴田敏雄
国立新美術館

プレス内覧会 8/7 '2012


抽象画家 辰野登恵子 “所与の形象から自律性へ” 写真家 柴田敏雄

本展覧会では、1970年代のコスモス・ファクトリー時代から現在に至る、二人の作品の中から、代表的な作品やシリーズを精選し、基本的にはそれぞれの作家の特質を明らかにしながら、時折は両者の作品を併置し、ポップ・アートとミニマル・アートの影響を受けて自己を形成した最初の世代が、質の高い独自の芸術を作り上げていった様を紹介する。

「与えられた形象 」ギャラリートーク:辰野登恵子
「与えられた形象 」ギャラリートーク:柴田敏雄
【展覧会構成】
T 1980年代 1980s
U 円と丸から From Circles and Rounds
V 1970年代 1970s
W 1990年代 1990s
X 2000年代 2000s
Y 版画 Prints
Z 新作 New Works
出品作品:絵画・版画・素描等 約100点
【展覧会構成】
T 日本典型 Quintessence of Japan
U シカゴ現代美術館の25点 25 pieces for MCA Chicago
V 堰堤 Dams
W アーカイヴス Archives
X ナイト・フォト Night Photos
Y 三角形 Triangles
Z カラー Colors
[ 新作 New Works
出品作品:写真・版画等 約200点
辰野においては、壁のタイルや鉄製の階段に見出された装飾パターン、積み重ねられた箱や、はてはミニスカートから覗く膝まで、偶発的に見出された形象がモティーフとして選ばれ、そこから豊かな色彩と形態感覚を特徴とする情感に満ちた抽象絵画が生み出されている。
柴田にあっては、山奥に点在するダムや治水事業などの大規模な土木工事の、人工的で時に幾何学的な形象が、自然の植生や山塊の形象と組み合わされ、たくまざる造形美が生まれる光景が、巧みに抽出され、隅々まで緊張感のみなぎる画面として定着されている。
辰野登恵子
1950 長野県に生まれる
1972 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
1974 東京藝術大学大学院美術研究科絵画専門課程油画専攻(修士課程)修了
2003 多摩美術大学客員教授
2004 多摩美術大学教授
    現在 東京都在住
主な個展
1973〜2011 個展多数
2012 「辰野登恵子―新作版画展」シロタ画廊(東京)
主なグループ展
1971〜2011 グループ展多数
2012 「エディション・ワークス 版画工房からの視点」GALLERY SPEAK FOR(東京)
受賞
1996 平成7年度(第46回)芸術選奨文部大臣新人賞
柴田敏雄
1949 東京都に生まれる
1972 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
1974 東京藝術大学大学院美術研究科絵画専門課程油画専攻(修士課程)修了
1975 ベルギー、ゲント市、王立アカデミー写真科入学、写真をはじめる
1979 帰国
1987 東京総合写真専門学校で教える(2007年まで)
1988 筑波大学専任講師(1991年まで)
2001 イリノイ・アーツ・カウンシルにより、シカゴ現代美術館所蔵の作品25点がアーツ・ツアー・プログラムに指定される
    現在 東京都在住
主な個展
1979〜2011 個展多数
2012 「WONDERS」Yoshiaki Inoue Gallery(大阪)
グループ展
1971〜2011 グループ展多数
2012 「ダブル・ヴィジョン 日本の現代美術」モスクワ市立近代美術館、ティコティン日本美術館(ハイファ)、「イン・フォーカス 風景の描写」J.ポール・ゲッティ美術館、ゲッティ・センター(ロサンゼルス)、「作られた色」ローレンス・ミラー・ギャラリー(ニューヨーク)
受賞
1992 第17回木村伊兵衛写真賞
2009 日本写真協会作家賞、第25回東川賞国内作家賞
ギャラリートーク 辰野登恵子:Z 新作 New Works
ギャラリートーク 柴田敏雄:V 堰堤 Dams
Z 新作 New Works
V 堰堤 Dams
石が恋しくなって 、また石に触りたくなって、パリのイデム版画工房でリトグラフを制作しました。
堰堤(砂防ダム)は、日本独特のもののような印象があります。

お問合せ:ハローダイヤル 03-5777-8600
URL:http://www.nact.jp/
主催:
国立新美術館、読売新聞社

参考資料:Press Release、「与えられた形象 Given Forms 辰野登恵子/柴田敏雄」カタログ他。

※掲載写真の撮影、掲載は、主催者の許可を得て行っております。

ご意見ご感想は  yashio@mui.biglobe.ne.jp


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